塗装・塗り替えの基礎知識|宍戸塗装店

木製玄関ドア再塗装・アルミ/スチールドア塗替え・修復【宍戸塗装店】
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2017年7月27日 20:33

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施工編

塗りたての色

塗装では種類の違う塗料や色の違う塗料を塗り重ねる場合があります。

工程や用途に応じて塗料を替えたり、ツヤ加減を調整するためにも塗料を選択します。

塗料の色は乾燥すると変化します

塗りたての色の比較の画像

初級の知識 画像は同一塗料を塗り重ねた直後の様子です。乾燥後には同色になりますが、塗りたては、かなり色合いが異なって見えます。

中級の知識塗り立てなどの乾燥前の色を「ぬれ色」と呼び、乾燥後は「乾き色」といいます。

上級の知識塗料の色が変化するのは、乾燥過程において顔料の浮き沈みや樹脂の透明化(エマルションの場合)が要因です。現場では一般に【色が昇る】などといいます。さらに光の反射率や屈折率の変化もかかわります。

プロの知識2液型塗料の硬化剤の過不足や塗料の貯蔵期間・希釈率などによっても微妙な色の変化をきたします。塗料攪拌が不十分で顔料が沈殿している場合や塗膜の厚み不足による隠蔽力の影響もみられます。また刷毛塗りとローラー塗りの境目で塗膜の微妙な凸凹の差による反射の違いが違和感を起こすこともあります。溶剤との相性が良くないために顔料が平均的に溶解しないことも起こります。

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塗料のツヤ加減

塗料のツヤは分類されます。

塗料のつや加減はメーカーや商品によって異なります。キメのこまい光沢を持つ商品もあります。

初級の知識 塗料のツヤは大きく分けて、ツヤ有りとツヤ無し(ツヤ消し)に分かれます。

つや有り塗料もつや消し塗料も、塗りたては光ります。乾燥するにしたがってつやは減少します。つや有り塗料は硬化乾燥後に一定のつやの減少でとどまります。つや消し塗料はほとんどつやが無くなります。

つや消し塗料をたとえ3回塗り重ねたとしても、半つやなどにはなりません。特に内部塗装や家具塗装では、3分つや有り塗料をしっかりとした研磨工程を入れて、プロが塗ると5分つや程度のつやが生じる場合もあります。

つや有り塗料のツヤ加減の写真

中級の知識水性塗料も溶剤型塗料も、つやは分類されます。たとえば、水性のつや無し・つや有りとか、溶剤型の半つや・つや有りなどです。

水性塗料と溶剤型塗料を比較した場合には、溶剤型のつや有りのほうが一般的に光沢が優れます。例外はあります。たとえば恒和化学の「ダイヤスーパーセランアクア」は水性ですが、とても「キメの細かいツヤ」で耐候性が優れています。1缶 ¥55,000 程度の塗料です。

上級の知識建築塗装では、さらに分類するとツヤ有り(グロス)・7分ツヤ・半ツヤ(五分ツヤ)・3分ツヤ・ツヤ消し(マット・フラット)などに分類されます。塗料によっては、つや調製品が無い場合もあります。ツヤ有りかツヤ消し(あるいはその両方)の決まったつや加減の塗料に限定されます。つまり、塗料のつや加減はメーカーや商品によって異なります。

プロの知識たとえば、水谷ペイントの「ナノコンポジットW」は3分つやの塗料、TOTOオキツモコーティングスの「ECO-EX」という光触媒塗料は仕上がると半つやとなります。SK化研の「クリーンマイルドシリーズ」は7部つや・5部つや・3分つやまでのつや調製品がそろっています。

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つやの表現

木工用のウレタンクリヤー塗料(つや有り)のツヤ加減の写真

上級の知識建築塗装と家具塗装では、ツヤ加減の表し方(表現)が違います。家具塗装では「●分ツヤ消し」と表現します。たとえば「3分つや 消し」が建築塗装での「7分つや(有り)」です。

一般的なツヤ有り(グロス=GROSS)よりもさらに光沢の高いツヤを高光沢(HIGH GROSS)・半つやを卵の殻にたとえて(eggshell gross)と呼びます。

物体(典型例としての塗料)のつやは2つの反射の割合により加減されます。つや有り塗料では鏡面反射(正反射:Specular reflection)の度合いが多く、一方つや消しでは拡散反射(乱反射:Diffuse reflection)の割合が高い。つや消し剤により塗膜の表層に微細なざらつき(凹凸)を形成させています。

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つやの調整 フラットベース

つや調整剤 フラットベースの写真

初級の知識 作業時に、つや有り塗料の光沢加減を低く(少なく)調整する事もできます。フラットベースという添加剤を規定量塗料に混合し用います。

中級の知識この場合フラットベースの混合が多すぎると塗料の耐候性が劣ります。「カブリ」といわれる塗料の隠ぺい力も低くなり、発色にも影響します。塗料調合には重量比率を守ることが大切です。計量器が無いときは調合できません。

上級の知識フラットベースは「塗料用つや調整剤」で、顔料の粒径は大きく半透明です。フラットベース自体の色は乳白色。そのため顔料の沈殿をなくすために、フラットベース自体の攪拌(かくはん)と塗料との調合攪拌(かくはん)は十分に行い、その後にろ過するなどの配慮が必要です。

プロの知識特にエアスプレーでは、「肌荒れ」・「ブツ」「つやムラ」に注意します。ストレーナーやガン側へのフィルター装着が必要です。通常はつや有りから5分つや有り程度まで、7分つや有りや5分つや有りから、3分つや有りくらいの調整が無難です。フラットベースの商品によっては、全つや消し調整も可能です。

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フラットベースの添加量

重量比率の計測作業の写真

初級の知識 硬化剤もフラットベースも、どちらも正確に重量比率を計測して調合することが大切です。入れすぎや攪拌(かくはん)不足は塗膜性能に悪影響をおよぼします。特に外装の場合の耐候性低下の大きな原因となります。硬化剤の過不足は塗料性能を台無しにします。

中級の知識内部塗装では使用頻度も多いですが、外装については耐候性の点からも既存の「つや調整品」がお薦めです。内部塗装に使用されるつや消し塗料は一般的に汚れが付着しやすい傾向があります。近年では光触媒や低汚染タイプの内装材が用いられます。ドアノブ周辺などの汚れが付きやすい部分は、中性洗剤を希釈してふき取り、から拭きしてメンテナンスすると良いでしょう。

上級の知識フラットベースの添加量は、白や淡彩色に対してよりも、中彩・濃彩色のほうに多く加えます。特殊な色相には薦められない場合もあります。

プロの知識なお、添加重量比率は、2液型塗料の場合には主剤と硬化剤を合わせた重量に対する比率です。主剤だけの重量に対する比率で添加すると、つや加減が正しく調整できません。

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塗料の塗り回数と光沢の関係

塗り回数とつや

木部のつや有り塗料 7回塗りの写真

上級の知識建築塗装のクリヤーラッカー塗装などにおいて、つや消し塗料を数回塗ると(この場合は、5回~とかの意味です)「底つや」が生じます。これはごくうっすらとしたつやで「自然のつや」といえるような光沢です。このつやを好む方も少なくありません。特に設計事務所からの依頼です。

エナメル仕上げの場合でも、1回塗りと2回塗りでは、光沢も塗膜厚も違います。耐久性にも差異が生じます。家具塗装では5回塗りなどは珍しくありません。

建築塗装では下塗りから上塗りまでの間で塗り回数が5回以上はそう多くはありません。和室の柱や長押(なげし)・カウンターの天板などのクリヤー塗装の場合には、建築塗装でも4、5回塗りはよく見られます。

塗り替え工事において、「完璧な3回塗り」とか「完璧な4回塗り」とかあまり耳にしません。単に「●回塗り」の表現が殆どです。「3回塗り」というのなら、本来は各工程の塗りを完璧に3回塗ることを意味するのでしょう。職人の場合は塗りの回数にこだわりません。仕上がる事が満足なのですから。たとえそれが、完璧な5回塗りであっても。

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ツヤ有りとツヤ消し塗料の色の違い

初級の知識ツヤ有り塗料は、乾燥硬化すると色が濃くなります。 逆に、つや消し塗料は、乾燥後には全体的に白くぼけたような印象を受ける時があります。

中級の知識ツヤ有り塗料も次第に光沢が減少し、色合いはさめていきます。チョーキング(白亜化)が発生すれば、塗膜の表面の色はかなりの程度で白くぼやけた色合いに見えるようになります。ツヤ有り塗料は日差しの当たり方により、色合いが異なる印象を受けます。直射光を受けて反射している状態では、色合いが薄く感じます。つまり天気により色合いが異なるような印象を受けます。ツヤ消し塗料のツヤが増すことは一般的にはありません。コンパウンドなどでていねいに研磨した場合などは、ツヤが増します。

上級の知識塗りの回数によっても、色の深みやツヤ加減に変化が生じます。素地の色が濃い時や特殊な色の上塗り塗料の場合には、所要の上塗り塗料の色が出にくいので、数回塗り重ねるか、一度下塗り段階で白く塗ります。場合により黒く塗る時もあります。つや有りでもつや消しでも、塗膜厚が異なれば経年後に色の変化が生じます。ローラーのつなぎ・省略したダメ込みなどは目に見えて現れます。色の違い、機能性の低下など一般の方でも判別できます。中塗りと上塗りを変えた場合には、なおさらです。

 

濃い色と淡彩色の違い

濃彩色の場合には、塗りたての色と乾燥後の色とは見違えるほどに色が異なります。
乾燥するにしたがって、かなり濃くなります。濃彩色は隠蔽力が強いとばかりに、気を抜いてい塗ると、ムラがでます。濃い色の方が経年後の色ムラや退色が目立ちます。青系の色などは廉価な塗料は禁物です。上塗り塗料と下塗りや中塗りの色の違いも、上塗り塗料の隠蔽性にかかわります。有機・無機・遮熱塗料など、顔料の違いも隠蔽力に影響します。同一の上塗り塗料を2回塗るのが無難です。(塗れる職人であればですが)

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塗装乾燥後のつや引けに注意

2液型エポキシ系錆び止めのツヤ引け現象の写真

ツヤ引けとは?

本来は、ツヤ有り塗料なのに、乾燥途中で【夜露】などの影響により塗膜が【白くぼけてツヤが引ける】ことがあります。これを専門用語では【かぶる】とが【ツヤ引け】などと呼びます。

ツヤ引けの防止

ツヤ引けは、特に屋根塗装に見られる現象で、気象条件の影響を受けます。冬場の屋根塗装の場合、特に仕上げ塗りにおいては施工時間帯を考慮し、施工直後から乾燥までの間の気象に配慮が必要です。風速・湿度・温度など複合要素の影響を受けますので晴天時に早い時間帯に塗り終えるのが理想です。

また、塗料の希釈率が極端に少ない場合や厚塗りしすぎますと乾燥までの時間がかかりますので、適正な希釈や塗付量を守ることが大切です。

その他のツヤ引けの原因

また、塗料のかくはん不足や希釈割合が多すぎる場合にもツヤが引けます。塗られる物の表面のおうとつや塗料の吸い込みの状態によっても塗装面にツヤむらが生じます。

吹き付けでのツヤ引けの原因

コンプレッサーに取り付けられた空気清浄機と手元圧力調整可能なエアースプレーガンの写真

そのほか、吹き付けではコンプレッサーの空気中の水分や塗料の粘度によりツヤむらが生じる場合があります。圧力が高すぎる場合にも溶剤の蒸発を促進してしまい塗面が冷却され水蒸気が凝結してしまいます。

クリヤーラッカーの場合

クリヤーラッカーなどの内部用の塗料においても、湿度の多い日の塗膜障害として、同様にツヤが無くなり透明の塗膜が白く変色することがあります。この場合には【ブラッシング】などと呼びます。ノンブラッシングやリターダーシンナーを添加して乾燥時間を調整します。

屋根用塗料のツヤ加減

ツヤ加減の確認

ツヤ有りのペイントで屋根を依頼なさった場合には、上塗り完了時のツヤ加減をご確認ください。2階屋根は足場解体の前に施主様ご自身の眼でご覧になられるのが理想です。高所恐怖の場合には業者から上塗り乾燥後の画像を提供してもらうと良いでしょう。屋根用塗料にも、商品の数は少ないですが【ツヤなし仕上げ】や【3部ツヤ仕上げ】のものがあります。

天気の良い日にご覧いただくと光沢の加減がわかります。曇天の時や朝露で屋根が濡れている場合には正確なつや加減は確認できません。また時間帯により屋根面への日の当たり具合が異なりますので、東西南北の4面を確認することが大切です。塗料のツヤは経年劣化により次第に減少します。

外壁塗装のツヤ加減

外壁用塗料のツヤの分類

一般的に外壁用塗料には屋根用塗料と比較して、ツヤ無しからツヤ有りまで数段階にツヤの段階が分けられている商品が多く(関連 塗料のツヤ加減)、仕上がりの光沢に影響します。ツヤ無し塗料は何度塗り重ねても大きなツヤは生じません。3部ツヤや5部ツヤは均一にツヤをだすのが難しい場合がありますので、足場解体前に十分に塗膜表面のツヤの均一性を点検してください。

外壁塗装のツヤ引けの画像

外壁のツヤ引け現象の画像

屋根塗装と比較すると外壁塗替えでのツヤ引け現象は多くはありません。屋根の場合には温度低下により飽和水蒸気量が低くなり風が吹いたりすると屋根に結露となります。


垂直面の外壁には風の当たりにくい面や水蒸気の降着が少ないためツヤ引けの現象は少ないです。

ツヤ引け現象が生じた場合には、塗面をワイヤーブラシなどで研磨してから再塗装するのが理想です。

3分ツヤや5分ツヤなどでは、補正塗りした部分が周囲と較べて光沢の違いが生じやすいので、厳密な施工を期待する場合には、「面全体の塗り直し」が必要とされます

ですから、ツヤ引けの危険性がある気象条件のもとでは施工を見合わせる必要性もあります。


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藻やカビの発生

藻やカビの発生と塗料の性能について

近年の塗料の機能性

外壁の藻の発生例の写真

近年、【防カビ・防藻】の性能を持つ塗料が増えています。下塗り剤やシーラーなどにもそのような性能を持つ塗料を使用しますと効果的です。また光触媒塗料などでは、化学分解により汚染物質の発生を抑制することが可能です。

防カビ・防藻の性能を持つ塗料の効果は塗替え時の塗膜の厚さと密接な関係を持つほか、高圧洗浄を施工する時の微生物の処理法にも依ります。高圧水だけではなく、植物性の洗浄液を用いた「バイオ洗浄」が効果的です。


塗り替え後のメンテナンス

外壁の藻の発生写真

塗替え後に数年して藻やカビが発生する場合があります。方位や日照条件などに影響されます。定期的に洗浄クリーニングすると美観を保てます。

カビが発生する要因として、養分と湿度・酸素・水分が関係します。湿度と水分に関しては、外壁塗膜の劣化により壁自体の防水性が低下して、壁の含水率が高まることに起因します。

また、カビの発生の養分に関しては、塗料自体に含まれている有機成分が関係します。防カビ性能を持たない塗料を塗った場合にはカビの発生は避ける事は困難。

外壁に隣接する植栽の影響や、外壁周辺部分に物を置いている場合など通風が良くないケースでもカビが発生しやすくなります。

ホースとたわし・デッキブラシなどにより、表面のカビを除去できても、数ヶ月で再発するかもしれません。こすりすぎると塗膜自体をいためてしまい悪影響が生じかねませんので、加減しながらクリーニングしてください。 ワイヤーブラシの使用は塗膜の欠損を招きますので、慎重に行ってください。塗膜が薄くなればその部分の防水性も低下してしまいます。逆に含水率を高めてしまう結果となり、微生物の再発の確率が高くなります。

塗装の下地処理として、除菌剤を塗布してから、植物性のバイオ洗浄液で高圧洗浄をするのが効果的です。 カビは壁面の深部に及んでいる【菌糸】を処理することが大切。そのうえで防カビ性の塗料を塗ると効果的です。


スレート屋根やブロックの場合

特にスレート屋根の場合には、ホコリの堆積は水分の貯留となり、カビや藻の発生と関連してきます。また近年の【酸性雨】の影響によりスレート屋根の部分的な変・退色などの現象が生じる場合があります。ブロックなどは家庭用の洗浄機でのメンテナンスも有効です。

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劣化は方角によって異なります

家屋には方角によって特有な症状が発生します。

▼北面屋根にカビ・藻の発生

北面屋根のカビ・藻の発生例1の写真 北面屋根のカビ・藻の発生例2の写真

▼西面外壁が白い粉(チョーキング現象)

金属サイディングのチョーキングの写真 窯業系サイディングのチョーキングの写真

カビ・コケ・藻などの微生物の発生は北面に多く、チョーキングや色アセなどの塗膜自体の劣化現象が目立つのは南面や西面です。塗替えでは方位に応じて塗りの回数を増やしたり塗膜厚を調整することもポイントです。

微生物の発生に関しては、洗浄段階での処理の丁寧さと、使用する塗料の防カビ・防藻性能により差異が生じます。新築時の塗料には早期にカビなどの発生が見られる種類が多用されています。外壁などの美観を考える時には、カタログなどにより塗料の機能性についての知識をお持ちください。

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高圧洗浄の大切さ

高圧洗浄は塗料の密着を良くします。

高圧洗浄機1の写真 高圧洗浄機2の写真

近年では、塗り替えに際して、どの塗装業者も一般に高圧洗浄を行うようになりました。今から十数年前には高圧洗浄機を使用する業者のほうがまれでした。


屋根の手洗い用具の写真 植物性クリーナー使用のモップ洗浄の写真

ワイヤーブラシ・デッキブラシ・モップやサンダーなどの手工具と水道のホースを手にすべて手作業。今では、機械化され能率と成果が格段に向上しました。


屋根の単品塗装や足場ネットをかけられない現場では【手洗い】により素地をクリーニングする場合があります。屋根のクリーニング作業の時は、植物性の洗浄液を使用すると効果的です。

カビやコケが生じている状態に塗料を塗っても微生物が塗膜に再発します。つやムラの原因とならないように必要に応じて「除菌処理」を行い、ていねいに洗浄すると良いでしょう。洗浄液や除菌剤の使用後には【すすぎ洗い】を忘れない事が大切です。

洗浄処理は1度だけではなく、1回目の乾燥状態を確認してから2回目を行うと効果的です。また、1回目の洗浄では屋根の表面の旧塗膜やコケなどにより大変滑り易い状態となります。適当な靴底で転倒しないように注意してください。

高圧洗浄では、洗浄水が飛散しないように足場ネットを高い位置まで設営する必要があります。また、強風時には施工を中断することや、周囲の車などにはカーシートでカバーするなどの配慮が必要となります。

洗浄前に、外壁や屋根の大きなひび割れをコーキングでふさぎ、家屋内部への水の浸入がない様に注意します。水圧を調整して、木部などをいためないように配慮します。

洗浄機のガンのランスの根元に水圧調整の器具を取り付けることにより部位に応じた適切な水圧での洗浄が可能となります。また、ランスの長さや角度・水圧を調整することにより洗浄部位に応じた施工が可能になります。軒天の有孔ボード周辺や外壁換気口周辺には洗浄水が侵入しないよう注意が必要です。

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バイオ高圧洗浄

スレート屋根にカビやコケが発生している場合には、高圧洗浄が必要です。微生物を化学的に分解して、発生を抑制する【バイオ高圧洗浄】が効果的です。洗浄液は植物性ですので、人体や環境に安心です。洗浄液が残らないように、十分に【すすぎ洗い】をします。

バイオ高圧洗浄の写真バイオ高圧洗浄2の写真 高圧水洗浄の写真


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下地処理の大切さ

「下地処理」「素地調整」とは?

下地や素地を処理するとは、塗るものの現状を塗装にふさわしい状態に調整することを言います。塗装の見栄えをよくするためや、塗料の機能性を長持ちさせるために必要な工程です。

具体的には、錆落としや、段差の修正や穴にパテ処理をしたりすることです。また、カビやコケなどを高圧洗浄でクリーニングして清掃し、油分や汚れを溶剤やメタノール・アセトンなどで拭き掃除します。

この下地処理をおろそかにして塗ると、どんなに高価な塗料を使用したとしても、その性能を十分に発揮することができません。すぐにはがれたり、見てくれの良くない塗装になってしまいます。一例をあげますと、

清掃をせずにゴミやほこりの上に直接塗料を塗れば、はがれや色むら・つやムラの原因となる可能性があります。鉄部の結露を乾燥させなかったり、モルタルやサイディングへの雨水の浸入をコーキング処理せずに塗装すれば塗膜のハガレや浮きが生じます。

換気フードや設備器具の周辺に良く用いられる「シリコンコーキング」に専用の下塗り剤を塗らずに上塗りすると密着が良くないために塗料がハガレてしまいます。

また、鉄部に生じた錆びに、「錆止め塗料」を下塗りせずに塗れば数年で上塗り塗料の表面に再び錆びが発生します。これでは、せっかく塗り替えをなさったとしても、費用の無駄が生じてしまいます。

ですから、どのような上塗り塗料を選ぶかは大切なのですが、それ以上に大事な事柄と言えます。「下地処理の丁寧さ」は重要です。塗装職人の丁寧さの程度が一番わかる工程です。塗装とは、ただ塗るだけではなく、長持ちする塗り替えには、塗料の選択と下地処理の両方が大切です。

雪止めの錆落としケレン作業 スレート屋根板金部のビス締め固定 スレート屋根のひび割れ補修 木製付け梁のパテ付け処理 モルタル外壁のひび割れ補修 トタン屋根の足付け作業 ケレン 外壁のすき間シーリング処理  鼻隠しの釘穴のエポキシパテ研磨処理 モルタルのVカット処理後のフィラーのぼかし処理 サイディングのキズ補修パテ処理 木部サンダー処理 切り除けトタンの下地研磨(足付け作業)

見積もり書をご覧になられる場合には、使用塗料だけではなく「下地処理をどうするか」に注目してください。下地処理を具体的にどの様な方法で行うかについての記述が有る見積書・仕様書が理想です。

下地処理は塗料の耐久性や塗装仕上がりの美しさにも影響します。水分・油分を払拭せずに塗りますと剥離の原因や色アセなどの現象が生じます。また、切り除けなどのトタン部分に【足付け処理】を施してから塗ることにより【塗料の密着性が向上】します。外壁のひび割れ補修やスレート屋根の破損箇所の処理なども大切です。

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スレート屋根の劣化

劣化は冬や梅雨時に進行します。

積雪の影響の多いスレート屋根の端部の写真
    ▲積雪の影響の多いスレート屋根の端部。
     塗膜のはがれが進行しています。

スレート屋根は気温の影響で【凍害】が発生します。スレート内部の水分が凍結して素材の組織破壊が進行してしまいます。

一冬越えますと、劣化が一段階進むこともあります。塗膜のはがれも進行します。弱くなったスレートの基材はひび割れが生じやすくなり、塗り替え時にコーキング処理や場合によっては部分的なスレートの差し替え交換が必要となります。

劣化が著しく進んだ部分のスレート基材の交換は専門業者の作業となります。古い型のスレートでは同一の基材を調達するのは困難です。厚さや表面の形状に多少の差異が生じる可能性があります。


劣化が進めば工程が増えます。

拡大画像/屋根塗料の完全なはがれの写真
    ▲拡大画像/塗料の完全なハガレ。
     スレートの基材が露呈しています

理想的な塗装工程は通常、下地の劣化の状況により決定されます。自然環境が苛酷ではなく築年数が浅い場合や、前回の塗り替えの状況が優良な場合には塗装工程は標準で良いです。

劣化が激しい場合には、シーラーと呼ばれる下塗りや上塗りの塗り回数を増やすことが理想となります。工程が増えれば工期が長く必要になり見積り金額も高くなります。

屋根面のカビやコケの目立つ方位は高圧洗浄により表面の塗膜が洗い流されて基材が露呈する場合もあります。微生物の発生は塗膜を侵食しますので、美観だけの問題ではありません。


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防水性の低下したスレート屋根

塗膜が劣化して、防水性を失うと屋根基材が変形し【反り】や【すき間】を生じます

防水性を失ったスレートの塗膜は、雨水を吸収し、熱による水分の放散の繰り返しにより、変形や反りが生じます。

変形したスレート屋根の基材の画像

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スレート屋根の隙間の写真


再塗装しても変形の修正は困難ですので、塗膜がはがれない状態での早期の塗替えが理想です。 また、劣化の進んだ素地を塗装するには、下地処理や工程の複雑さを伴いますので、費用の面でも影響してしまいます。

スレート屋根と木部は特に早めの塗替えがお得です。反りや変形があまりにも進行した状態では、塗替えよりも屋根材の葺き替えがお勧めとなります。

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家屋の傷み具合

見逃しやすい家屋の劣化

注意が必要なのは、外壁のコーキングのひび割れや、雨戸の錆びの発生です。

サイディングのコーキングひび割れの写真  サイディングのコーキングひび割れ/拡大画像

コーキングのひび割れや切れ目からの雨水の浸入はサイディングだけではなく、外壁内部の構造材の劣化やカビ・結露現象の発生を引き起こす可能性があります。定期的に見直して、大掛かりな補修工事が必要ないようにメンテナンスしましょう。DIYで外壁の補修をなさる時には、シーリング材の種類は「シリコンコーキング」を使用しないように注意してください。シリコンは塗替えの際の塗料との密着性に大きな問題が生じます。


雨戸の劣化

雨戸の白錆の発生の写真


雨戸の劣化 白錆の発生

住宅に使用されている雨戸は、フレーム部分がアルミで内面が鋼板に工場塗装されてるのが一般的です。この雨戸には一般の鉄部のような「赤サビ」の発生は見られず【白サビ】と呼ばれる隆起した白い斑点状のサビが見られるようになります。

この白サビが進行すると塗替えの際の「下地処理」にたいへん手間がかかるようになります。またいくら研磨処理を施してもサビの発生した表面を完全に平滑に戻すことが困難となります。早めの塗替えが肝心な部分です。


雨戸のメンテナンス

雨戸は締め切った状態を長い間続けると、その部分に「ゴミが付着」して水分を帯びるようになります。開放されて外気や雨水・紫外線に直接さらされる部分よりも劣化の進むことがあります。鉄は直接に水に当たらない部分でも劣化が進行します。ゴミや汚れの付着も塗装面の劣化要因となります。時々にでも雨戸は開放してゴミの付着に注意してください。


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材料編

塗料についての知識と実際

商品に関しての知識や施工実績を担当の方にお聞きになってみてください。その塗装仕様を選択した理由を明確に述べられ、商品の特徴や長所・短所のいずれに対しても即答できることが望ましいです。説明が施工者から直接聞けることが理想です。またその塗料についての経年劣化の程度を実際に確認している担当が望ましいと思います。

塗料はカタログに謳われている言葉やキャッチフレーズではなく、実際に数年後にどのように美観や耐候性を維持できるかです。親水性につきましても、その性能はメーカーや塗料グレードにより差異が生じます。本格的な親水性の発現時期も塗料により異なります。「超親水性」と呼ぶに相応しい塗料は限定されます。みごとな程の雨水によるセルフクリーニングを示します。台風の時に大雨が降ると、「家ごと洗濯できる」と語られる施主様のお言葉に納得いたします。

また、塗料の持ちについても、施工者の塗り方次第で大きな差が生じます。お客様のお家を塗るのは、最終的には職人の手であることを忘れないでください。大切なのは施主様がどのような営業トークをお聞きになられるのかではなく、お家がどのように塗られ将来どうなるかではないでしょうか。

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半永久的な塗料について

「半永久的」・「30年もつ」などという塗膜はめったに存在しません。ごく限られた商品のカタログに掲載されている文言です。促進耐候性試験の結果と自然環境のもとでの実際の塗り替えにおける経年劣化の結果とでは差異が生じます。

前者は一律の人工的な環境下での結果数値であり、後者についてはそれぞれの家屋の置かれる環境が異なるからです。実際の塗り替えでは、試験板に塗るのではなく、現存する部位を調整してから塗膜を塗り重ねます。下地の調整の仕方や塗りの回数などによっても、耐久性に差異が生じます。現存する最下位の既存塗膜と素地との密着性が問題となります。

また、石油缶で10万程度の塗料であっても、適切な調合や塗膜厚・乾燥期間を置かなければ、廉価な塗料と同様の耐久性しか持ちえません。どのように塗るかが大切なのです。

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ひび割れに対する塗装仕様

ひび割れのVカット処理の写真

適切な下地処理を行い塗料を選択すれば、ひび割れに対して有効な施工が可能です。微弾性下地調整材も近年ではエポキシ系の商品が用いられる機会が増え機能性が向上しています。

挙動が予測されるひび割れに対してUカットやVカット処理を施したり、上塗りにも本格的な弾性を有する「高弾性塗料」を使用しますとひび割れに対してたいへんに有効です。

将来のひび割れの拡充に対して不安であれば、耐震検査をお受けになるのも良いでしょう。専門業者にご依頼ください。

Vカット処理後の写真  Vカット部分へのシーリング処理後の写真

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メンテナンス編

こまめの定期点検の必要性

塗替え後にも定期的に点検しましょう。

お住まいの部位によって塗替え後の劣化の進み方に差が生じます。

方角や立地条件により、同じ塗料を塗った部分でも、劣化の程度に差が見られるようになります。屋根の防水性の低下や南面・西面の外壁の色あせ・コーキングの劣化などです。重点的に、定期点検を行う事が理想的です。

特に鉄部や木部は劣化が早い部分ですので、一度塗替えすれば安心というわけではありません。塗替えの下地処理がおろそかな場合には、塗替え後の早い時期に劣化症状が再発します。サビによる侵食や、アリによる腐食なども注意して点検しましょう。

不適切な下地処理により数年で塗料がはがれた塗装工事の例

浮き塗膜の上に、下地処理を行わないで塗替えられた結果。3年ではがれた破風の表面。 錆止め塗料を塗らずに施工されたトタン屋根。錆の再発。 シーラーを塗らずに、上塗りを1回塗りだけで仕上げたスレート屋根。塗料のはがれ。 透湿性が必要な箇所に塗られた不適切な塗料の膨れ現象。

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木部のメンテナンス

腐食した木部は塗り替えか?交換か?

経済性を考えて交換が良い場合もみられます。

破風や鼻隠しと呼ばれる部分は木製のものがみられます。木部は放置しますと、風雨や自然の劣化により塗装でのメンテナンスでは適応できない状態になりがちです。このような場合には、塗装の下地処理を施しても手間が掛かりすぎてメンテナンス手法に塗装は不向きと考えられます。

腐食の進行した破風などには、その上から板金でカバーするなどの別のメンテナンス法が有効となります。単に旧塗膜の剥がれが目立った状態の場合には、丁寧に塗装の下地処理を行えば健全にメンテナンス出来る場合もあります。木部のメンテナンス手法は施工者と十分に検討しましょう。

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