金属屋根塗装・塗り替え|トタン・ガルバリウム・アルミ・|宮城県仙台市【宍戸塗装店】

2017年7月3日 20:50

金属屋根

金属屋根一文字葺きの画像金属屋根　瓦棒葺きの画像

加工性が良く軽量ですが、耐候性にも様々な種類があります。欠点は錆びの発生と雨音が聞こえやすいなど。長期メンテナンスには錆び止め塗料の厚さと下地処理がポイント。

夏季には表面温度が上がり屋根裏の高温化で室内の温度上昇が起きることから「遮熱塗料」の選択も有効です。

金属屋根劣化のサイン

既に塗替えされた金属屋根(トタン屋根）の例NO.１

色褪せ・退色のみ

一度塗替えされたトタン屋根の色アセの画像

前回の塗替えに使用された塗料のグレードが廉価版（１液型アクリル樹脂塗料）であったため、全体的な色アセと塗膜厚の減少により錆止め塗料が見えています。写真下部の所々に赤色に見える部分が錆止め塗料。錆の発生は免れている例です。

上塗りが1回だけであることと、塗り方自体に均一性が無く、塗膜の厚さに差異があります。上塗塗料に用いたローラーの毛丈が「長毛」であり、ローラーの回転速度が速過ぎるので塗膜の平滑性が得られていません。

塗替え後の塗料の厚さは年数が経つと次第に減少し、下層が見えてくるという好例です。塗料の膜厚が少ない部分は早く傷みます。防水性や錆の発生を防ぐ役割も少なくなります。

※この屋根を放置すれば錆が発生し、やがて全体が赤色に見えてきます。塗替え後の色ムラの発生原因が塗料グレードよりも「塗り方」である例です。

上塗塗料の膜厚の減少と錆止め塗料の露出

上塗塗料の膜厚の減少と錆止め塗料の露出の画像

刷毛やローラーへの塗料の含み加減と塗布する時の圧力・伸ばし具合・塗料粘度などに起因する症状です。上塗塗料を２回、適切な塗料の粘度や乾燥時間を確保して塗れば、５年以内には生じない現象です。
しっかりとした刷毛塗りであったならば、たとえ上塗が１回でもこのようにはならないでしょう。工程を減らし、作業を急いだ塗替えの例です。

施工後

施工後　２液型シリコン樹脂塗料での塗り替え後の画像

既に塗替えされた金属屋根(トタン屋根）の例NO.２

色アセ・塗膜のハガレや錆の発生（部分的な錆の発生の例）

トタン屋根　色アセ・塗膜のハガレや錆の発生（部分的な錆の発生の例）の画像

上の例よりも更に錆止め塗料の露出面積の多いトタン屋根です。屋根全体のおよそ３分の１が錆止め塗料の露出により赤く見えます。

経年による自然の塗膜厚の減少ばかりではなく、上塗塗料の剥離も生じています。この例も上塗りの回数は１回です。

錆止め塗料を塗る前の「下地処理　ケレン」も疎かで、錆止め塗料自体が密着不良を起こしています。特に上下の重なり部分の清掃や錆落としが不十分なため、エッジ部に錆止め塗料を含めた塗膜の剥離が見られます。

エッジ部は生産時の工場塗装に於いても塗膜の厚が少なく、劣化の生じ易い部分です。また、エッジの下の重なり部分は、降雨時の水切れも良くないので、堆積した汚染物質の影響により塗膜は早期に劣化現象が発生します。

上下の重なり部は降雨後の水分の蒸発が遅れ、錆が発生しがちな部分です。錆は体積膨張により容易に塗料を押し上げます。平板葺き（一文字葺き）屋根の劣化のポイントは、エッジ部と重なり部分（特に3枚目毎の重ね部）の状態です。錆・塗料のハガレ・汚染物質の堆積などに注意が必要です。

重なり部の下地処理と錆止め塗料の塗り方によって、数年後の劣化の程度に大きな差が生じます。

塗膜のハガレと錆止め塗料の露出の画像

↓１階部分の屋根には錆止め塗料が塗られておらず、エッジ部の錆の発生は進行しています。画像下部を見ると平らな部分からも錆の隆起が斑点状に確認できます。塗り工程以前の「下地処理」が疎かな例です。「塗りの工程は良い」という意味ではありません。下地処理を疎かにする塗装職人に、塗り工程だけを重視する例は少ないです。大抵の場合、塗り工程も同様です。

トタン屋根　エッジ部の錆の発生の画像