目次 内部塗装編
- 内部の塗り替えだから臭うのでは?
- 室内ではどのような部分が傷むのでしょうか?
- 具体的には、どこが傷むのでしょうか?
- 内部塗装の劣化の具体的なサイン(症状)は?
- 古くなりすぎてメンテナンスがきかないのでは?
- 家具などの移動が大変なのですが・・・
- 室内の塗り替えで家具が汚れたり傷がついたりしませんか?
- 作業中に騒音は出ませんか?
- 室内の塗替えの時には、時間を指定できますか?
- 店舗の内部なのですが、夜の作業はできますか?
- 床の汚れのクリーニングをしていただけますか?
- 階段にワックスを塗ったら、ムラになってしまいます。
- ドアや窓枠なども塗替えられますか?クロスにペンキが付くのでは?
- 猫が居ます。室内塗装中には、どうしたらいいでしょうか?
- クロスに塗装すると「べたぁ~」という感じにならないですか?
- クロス塗装の色はどんな色でも選べるのですか?
- タバコのヤニで汚れたクロスも塗れますか?
- クロスのすき間が目立つのですが・・・直りますか?
- クロスのハガレはどのように処理するのですか?
- クロスのハガレだけを、処理してもらえますか?
- 和室の天井のシミのようなものは直せますか?
- 床の間のキズは直せますか?
塗替え編 よくある質問
塗り替えはどうして必要?
家屋を保護して美観を保つために、定期的な塗り替えは必要です。
家屋は風雨や気温の変化などの気象条件にさらされています。塗装の劣化には日光の紫外線も影響します。塗り替えは、下地処理をふまえた正しい工程で、新しい塗装の膜を与えることにより、外壁のひび割れをふさぎ防水性を高めたりします。
また、新築時の家屋の美観の回復にも経済的な方法です。近年の塗料は汚れにくい性能やカビの発生を抑制する性能などさまざまな機能性を持ちます。従来の外装材では期待できなかった機能性を家屋に付与することも塗替えの効果となります。適切な時期に塗り替えることは家屋の寿命を延ばします。定期的な塗り替えを行いましょう。
塗り替えは新築後何年くらいで?
最初の塗り替えは新築後およそ8年~10年以内が理想です。
家屋の立地条件や気候により塗装の劣化の状態は異なります。また、新築時の施工要領や工程間隔の影響もあとから発現してきますので一概には言えません。方角により劣化の状況に違いが見られたりします。家屋の構造上の問題から外壁にヒビが発生することもあります。
劣化の進んだ場合の塗装では、下地処理や工程の複雑さを伴いますので、費用の面でも影響してしまいます。定期的に家屋の状況を点検しておくことが大切です。外壁やコーキングのひび割れ・木部や鉄部の腐食には十分に注意してください。腐食した部材を塗装の下地処理だけで補修しようとしても限度があります。部材交換に至れば経済性にかける結果となりすので。
塗り替えは何年周期がいいの?
塗料の品質と施工内容により異なります。
塗り替えの周期は、家屋の立地条件や塗られた部分(方角)によって傷みの様子が異なってきます。紫外線の影響の強い南面の外壁や雨水を直接に受ける屋根などは塗り替え後に早く劣化が進行します。また一般的に、木部や鉄部などは早めの塗り替え周期が必要となります。塗り替え後の経年劣化の様子を見ながら次の塗り替え周期を決めるのが良いでしょう。
塗料の色による違い 配色は慎重に
塗料の品質によっては色アセが早期に発生したり、青色の顔料や極彩色は比較的早い時期に色に変化が見られることもありますので配色も検討してください。
塗料グレードによる違い
塗り替えの塗料のグレードや塗りの回数によっても差異が見られますので、次回の塗り替えでは塗料の機能性を検討して施工すると良いでしょう。汚れにくい塗料や色落ちの少ない塗料というものは確かに存在します。適切な作業内容であれば、塗料価格の差は長い目で見た場合のメンテナンスコストを低く抑えることができます。
塗替え周期の考慮点
施主様の方針として短い周期での塗替えを予定している場合には、無理をして高額の塗料を使用する必要はありません。良心的な業者であれば、施主様のお話に耳を傾け塗替え周期に応じたプランを提示してくれるでしょう。事前の知識が必要な場合には、塗料のカタログや塗料メーカーのホームページなどの情報を活用してください。メーカーにより、塗料の価格や設計単価などもご覧になれます。
一般的な塗り替えの周期はどのくらい?
およそですが、6年から12年くらいと思います。
塗料の耐候性や部位によって、違ってきます。劣化の見え始めた部分だけを早めに塗り替えるのもひとつの方法です。紫外線の当たるドアの色アセや木部の透明仕上げなどは特にメンテナンスが必要です。施工店に依頼して定期点検をしてもらうのも良いでしょう。計画をたててご検討ください。
塗り替えに足場は必要?
安全性と丁寧な施工には必要です。
建築現場では安全性が大切です。傾斜のゆるやかな屋根などの単品施工の場合などには足場が不要な場合もあります。近年では、家屋全体の塗り替えは架設足場を用いるのが一般的です。安全性の高い足場によって、ていねいな施工が可能となります。不安定な姿勢や危険性のともなう作業では塗り動作がうまくいかず工程の省略などの影響が出るかと思います。
吹きつけ作業では足場の飛散防止ネットは必ず必要です。ローラー塗りでも風の強い場合には周囲に塗料が飛散することがあります。お車や近隣家屋にご迷惑をかけないためにも足場工事はとても大切です。
足場工事は塗替えのなかでもっとも基本となる作業です。足場の作業性や安全性が欠ける場合には他の職種のできばえに大きく影響します。急勾配の屋根に足場をかけずに塗替え作業を行った場合などは、細部の下地処理や塗りの動作に無理が生じます。足場工事の経費は必要なものとお考えください。
強風の時に足場のぐらつきにより作業が困難な場合などは無理をしないで中断か作業の打ち切りを行うことも大切です。また強風の時は塗料の乾燥具合が速すぎて好ましくありません。
塗り替えはどこで行っていますか?
営業会社と施工店の差があります。
営業会社の経費と施工店の予算
営業マンやテレビなどの宣伝により塗り替えの受注を中心に行うのが営業会社です。施工するのは地元の塗装店となります。この間には「元請→下請け」の関係が成り立っています。更に「下請け→孫請け」の受注階層が成り立っている場合もあります。元請の経費や利益が50%必要の場合であれば、元受から施工店への発注金額は半値ということになります。(現実は半値以下は珍しい事ではありません)
直施工店とリフォーム店の職人の違い
お客様からの受注を直接に受け施工も自社で行うのが直施工店です。塗装店の直施工は塗装職人が施工する場合が多いですが、職種全般のリフォーム店の場合には必ずしも塗装職人が施工に当たるとは限らない場合も見受けられます。
塗装職人の経歴というのは、当然ですが【塗装職に携わってからの経歴】です。経験・知識と判断力が不足すれば結果として塗替えの良否に必ず現れます。経験が足りないことは恥ずかしいことではありません。
それをごまかしたり、塗り回数を正しく報告しないことが問題なのです。その場限りで施主様に表面的な安心感を与えたとしても、結果的には失望させるだけです。塗装は正直です。
足場工事やメッシュシートは誰が行う?
足場工事にも専門業者による外注形式と塗装店でかける場合がありますのであらかじめ聞いておきましょう。足場組立ては外注でメッシュシートは塗装職人が掛けるパターンも見受けられます。
塗装店の他に塗り替えを頼むには?
ハウスメーカーや工務店でも行っています。
塗装工事を営業項目に掲げている業者はたくさんあります。種類の異なる業種のなかで直接に塗装職人を雇用している例は少ないです。ほとんどの場合塗替え作業を担当するのは下請けや孫受けの塗装職人となります。塗装工事を営業項目に掲げている代表的な例として、
- 全国的支店を持つ大手の総合リフォーム会社
- 地元のリフォーム会社
- 塗装専門店
- ハウスメーカー
- 塗料販売店
- 塗料メーカー
- 工務店
- 設計事務所
- ブローカー
- 加盟店を募りインターネットを通じて業者を斡旋している紹介サイト業社
リフォーム内容が塗装だけの場合ならば、3 の塗装専門店が充実した内容の施工が可能ではないでしょうか。総合的な改修工事ならば、全般的なリフォーム店の対応が早く組織だった施工や管理を行っています。耐震診断や将来的な増改築を伴うご相談の場合などは設計事務所や工務店などが的確なアドバイスをしてくれるでしょう。ハウスメーカーの場合には10年点検などにご相談するのも方法です。なお、塗装店でも他のリフォームに対応している場合がありますので、問い合わせてみると良いでしょう。
塗り替えを頼むときの注意点は?
大切な事は、誰が直接施工するのか?ということです。
見積りするのはだれ?
誰がお家を診断して見積もりを提示するのかということです。 つまり、営業マンなのか、現場監督なのか、あるいは施工店なのかということです。施工店が直接に現場を見て施主様に提示した見積もり金額は多くの場合、無駄な経費を抑えた数字となります。現実には本当の直施工店の見積もり金額が提示されることは少なく、施主様がご覧になる見積もり書は元受の経費を上乗せした数字となります。
価格と施工内容のバランスが大切
それとは反対に施工店の見積もり金額から元受の経費を差し引いた形で実行予算を組む場合もあります。業態により必要経費は異なりますので、高いから良い仕事・安いからそれなりの仕事とは一概に判断できません。価格と施工内容とのバランスという点が大切です。
契約額と下請けの施工店の請負金額は異なる
総合的なリフォーム店で、自社の塗装職人を持たずに下請けに出している場合は当然のことながら、お客様のお支払いになる金額と直接施工をする業者の受注額は異なります。下請け業者がさらに、下請けに出した場合(孫請け)には、かなりの差額が生じます。これは、会社経費や宣伝広告費などを考えれば当然のことです。元請けに利益が無ければ受注は成り立ちません
リフォーム店は高いのが当たり前 安い場合は下請けが苦労している
良心的な経費だけを差し引いて下請けの施工店に発注しているリフォーム店では、施工内容も充実していた時代もありましたが、近年ではリフォーム店の提示する見積もりのほうが塗装店の見積もりより安い例も見られます。施工店の予算に上乗せするリフォーム店の見積りが安いのですから、実際に現場で施工する下請け店は低い予算のなかで制約され、施工内容の低下を余儀なくされます。
安い金額での発注にに関しては、特にリフォーム店の場合には注意が必要です。使用する塗料が【シリコン】となっていても1液型か2液型の性能の差異や、諸経費が含まれている金額なのかなど基本的なことは確認してください。
足場代が無料? 施工店が自社で組み立て・解体を行う場合以外は無理
足場代が無料というのは大変魅力的です。通常は30坪程度の家屋の塗替えでしっかりした足場工事を外注しますと無料にできる金額ではありません。塗替え作業におけるもっとも重要な足場工事が無料というのは不思議なことです。塗替え施工店が足場工事を行う場合でも、認可の点や人権費の問題が有りますので完全無料などと言うことは考えられません。。営業トークや宣伝広告には要注意。足場にかかる経費は見えない部分の費用のカットでまかなわれます。マトモな見積りをする業社はそれを「手抜き」と呼びます。
高額予算の塗替えほど施主様のコミュニケーションが大切
高額の塗替え費用にもかかわらず、一年もたたないうちにはがれたり、数日で家屋全部を施工終了して、クレームが生じても対応してくれない。あるいは、会社自体がなくなっていたなどと耳にすることがあります。工事が終わってから、最終検査で「ここは、この様にして欲しいと言ったはずなのに・・・・」とならないように、施主様が作業中にご確認いただくことも重要となります。お客様のご要望が現場作業に反映されるかどうかが大切です。
塗替えは直施工店が一番
直施工ならば、お客様と作業者間の連絡がもっとも確実です。余計な中間マージンもかかりません。 施工中の変更に関しても、早い段階での対応が可能となるでしょう。お客様のご要望をスムーズに実現してくれる業者をお選びください。経験と知識・そして施工方法に精通しているのは、どの業者なのか選択することが、良い塗替えのスタートとなります。
広告・宣伝には注意が必要
誇大広告や宣伝文句に迷わされないような意識が必要かもしれません。現代は工事に携わる職人を取り巻く状況が昔と異なります。過度の単価競争や受注形態の紛らわしさの結果から、期待した塗替え工事とならずに、施主様のクレームを招く事例も少なくありません。本来、塗装はかなり難しい職種です。基本作業ができていないと上手な仕上がりなど期待できない作業です。家屋が大切な財産であることを考えれば、塗替え工事の成否が大切な意味を持ち合わせているということがお分かりいただけるでしょう。
見積もり書の見方
見積もり書の書き方はさまざまです。
通常は、塗装箇所の項目(屋根・外壁など)のほかに、下地処理や養生費・諸経費などの項目があります。 さらに、仮設足場・高圧洗浄などの項目があります。
塗装項目の内訳として、面積・単価・使用塗料名や等級などが詳細に記されているものもあります。 色番号やメーカーの名前などが記入された見積書ならば安心です。
塗り回数が明記されている事が理想的です。
塗料は、樹脂により【耐侯性】が異なります。フッ素とかシリコン・ウレタンなどという名称で呼ばれています。 使用塗料が単に【シリコン】や【ウレタン】という表記になっていても、1液型や2液型、さらには強溶剤型や弱溶剤型などに 分類されていますので、ご注意ください。
塗料価格と使用塗料の選択理由
塗料の価格もかなりの差がありますので、見積もり書や仕様書を確認して塗料の商品名を明記してもらってください。塗料価格は石油缶で一缶数千円から10万円ちかくまでさまざまです。 水性塗料は清水で薄め、溶剤型はシンナーを使用しますので臭気の点も考慮して施工店に塗料選択をお願いしてください。なぜその塗料がお勧めなのか答えられる担当が望ましいです。専門家であれば、塗られる物の素材の種類や劣化の程度によって塗料を選択してくれるでしょう。
人件費と塗替え期間
職人の人件費についても、店主や経営者の考え方・営業形態・地域差が生じます。業者の忙しい時期を工期に当てた場合には工程や見積り金額にも影響することが考えられますので、コミュニケーションをはかってください。キャンペーン期間中のお問合せなども良いかもしれません。
見積もり書の一式とは何ですか?
場合により一式という表記も見られます。
通常の見積書では、面積や長さに単価を掛けて金額を集計しますが、一式というのは次のような例です。
- 面積や長さの算出が困難な場合(階段手すりのキズ補修・床の部分補修など)
- 実際の作業時間は短時間で終了するが、現場までの距離が遠い場合。
- 特殊な技術や工法が必要とされる作業
- 懇意のお施主様に対して、廉価で施工するような場合も用いられます。
材料費や交通費、作業時間などを総合的に判断して用いる見積もり金額の出し方と言えます。 また、お客様によっては【この部分は、いくら以内で工事してほしい】という場合もあるかと思います。 このような場合は、一式の表記が用いられることがあります。
諸経費とは何ですか?
諸経費は一般に会社の規模により異なります。
各業者への連絡に必要な通信費や交通費・ 現場管理費や会社を健全に維持経営するために必要な経費。 広告宣伝や営業社員への歩合給などが含まれる場合があります。 現場作業に必要な道具や機械の燃料代・消耗費など。 デザイン料や記録保存費などが含まれることもあります。 諸経費は一般に会社の規模により異なります。 項目別に詳細金額は記入しないのが一般的です。
値引きについて
ほどほどの値引きならば・・・
業社への値引き要求は慎重に
適正価格で表示された内容の見積書から、あまりにも大きな金額の値引きは難しいでしょう。人件費を大幅に削減したり、使用材料の変更による値引きでは、施工内容に悪影響が生じますので、お客様と業者間の程よい値引きでありたいものです。値引きに関しては施工店で独自の考えをお持ちのようですので、慎重にご検討ください。
予算で悩んだ時は・・・
予算をオーバーする場合には、見積もりの段階で施工範囲や材料の等級・塗り回数の変更が可能かどうか業者に直接問い合わせるのが良いでしょう。提携ローンが可能な業者の場合、お支払いの方法に関しても相談なされてみてはいかがでしょうか。
工事の打ち合わせについて
工事仕様書や工程表を見ましょう。
数日間の工事の間に、その後数年間のお家の様子が替わります。 家屋が健康になり若返ることもあれば、イメージと異なった仕上げになる場合もあります。身体の手術で例えれば「術後に悪化」する事も有り得ます。
塗替えで使用される塗料のカタログなどには仕様が載っていますので目を通してください。詳細にわたる工程がわからなくても全体で何人くらいの職人の作業量となるかなどは着工前に聞いておいた方が良いです。 工事に関する打ち合わせは、施主様と施工店の間でスムーズに行いたいものです。工事の打合せで考えるべきは、
- 最も重要なものが工期と工程です。
- 次に、下地をどのように整え塗るのか(下地処理)ということです。
- さらに、外壁などの「形(テクスチャー)」と「色・配色」です。
つまり、どの程度の丁寧さで家屋を塗り替えるか・・・ということです。 発注金額や、その後の塗替えの周期に影響することですから、慎重に検討してください。とりあえず「お色直し」の程度の工事なのか、将来的にも安心できる補強仕様なのかで、工程や工期が 変わってきます。施工を進めていく途中で見積もりでは把握できなかった補強が必要な箇所が発見される場合がありあます。小さな修繕の場合には施工店がサービスで対応してくれることもあります。専門職の対応が必要な場合には、その項目についての見積もり把握しておくことも重要です。できることならば、施主様ご自身も塗装に関する基本的な知識をお持ちになり、 わからない点があれば、遠慮なく施工店に問い合わせるのが良いでしょう。特に下地処理については施工が完了してからではなかなか確認できない工程ですので、施工中の工程写真やビデオなどの提出が可能かどうかご相談するのも良いでしょう。
工期と工程について
工程を重視すれば、工期がかかります。
工期は作業人数や、工程(どのような順序を踏まえて作業するか)により大幅に変わってきます。 塗り重ねの際の「乾燥期間の確保」によっても数日の開きが生じます。
一番の要素は、下地処理の丁寧さと、塗り回数・塗装間隔です。その他に、
- 作業がしやすいかどうか
- 家屋の形が複雑で入り組んでいるか
- 足場を全面にかけるかどうか
- 1階と2階で違う色を塗るか
- 出窓やベランダに異なる色を塗るか
- ひび割れの補修や、構造上で弱い部分を交換したり補強したりするかどうか
- 一日で下塗りと中塗りをするのか
- 一日で中塗りと上塗りをするのか
- 全部を刷毛塗りするのか
- ローラーを併用するのか
- 吹き付け作業となるのか
特に、下地処理の仕方には施工業者により大きな差があります。 また、屋根や外壁の塗り方一つにしても、刷毛やローラーの使い方・手順に違いがあります。 丁寧に塗る方法と、速さを重視した塗装方法の差があるようです。特に工期を短くしてもらいたい場合にはあらかじめ施工者へ伝えておくのが良いでしょう。注意しなければならない点は、下塗りや錆び止めが乾燥しない状態で次の塗り工程に進むと塗装の膜に悪影響が生じることです。適切な乾燥時間を確保することが大切です。無理な工程の短縮は良い結果となりません。色の変化や将来的な塗膜のハガレの危険性が生じます。また湿度や温度の施工環境も大きく塗替えのもち具合に影響します。特に親水性やツヤ加減に影響します。
施工内容と工期について
人数や丁寧さによって差があります。
例として少々極端な例をお話しします。延べ床面積が30坪(約100㎡)のお家を全部塗り替えたとしましょう
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
下地処理の丁寧さ | 良い | 普通 | いい加減 |
塗り回数 | 3回 | 2回 | 1回 |
仕上げのきれいさ | きれい | 普通 | 良くない |
最終の手直し・検査 | しっかりしている | 普通 | 行わない |
一日の作業人数 | 2人 | 4人 | 5人 |
所要日数 | 14日間 | 6日間 | 4日間 |
総人員数 | 30人※ | 24人 | 20人 |
※A社は手直しに別日程を確保したり、天候の変化に応じて作業を中止するなどの配慮のため実働日数に数日の追加日数を考慮します。
工期は大人数で工程を省略すれば短縮できます。小雨が降っているときにも施工を続行すれば、早く終わります。下塗りから中塗りや上塗りへと進む場合に、乾燥期間を確保せずに塗ったのでは、本来の【2回塗り】や【3回塗り】とは言えません。
C社は早い施工で次々と現場をこなしていきます。A社は一つ一つの現場を自分の作品と考えます。
速すぎる工期は、お客様にとっては賞賛できることではありません。塗装には適正な乾燥期間が必要なため少ない塗り面積の作業であっても、工程数が多い場合には一日では完了できない場合が多くあります。
塗りの回数が多く、下地をしっかりと調整・補強して塗れば、それなりの工期が必要です。どのタイプの施工店が良いかは、最終的には施主様の決定となります。施工に関して、責任とプライドをもった業者をお選びください。塗ってあればそれで良いという施工内容では施主様にメリットはありません。
塗装工事では「工期とできばえの関係」は密接な関連を持ちます。早いスピードで塗れば塗るほど、きれいで丈夫な塗替えになるとは通常は考えられません。ただし新築塗装や現場の状況によっては、急いだ仕事もしなければならないのが実情です。合理的な工法や塗料の選別などにより対処することもポイントです。塗装工事には臨機応変と判断力が求められるといえるでしょう。
外壁にひび割れが目立ちますが直りますか?
ひび割れ補修を行い、弾性塗料を数回塗装すれば目立たなくなります。
画像はアクリルスタッコと呼ばれる種類の外壁です。外壁の種類は軽量セメントモルタルです。表面には吹き付け工程により作られた凹凸模様が見られます。この種類の壁面に生じたクラック(ひび割れ)は、処理の仕方に注意が必要です。
スタッコやボンタイルなどのように表面に凹凸の目立つ外壁のヒビ割れ補修には、充填材を十分にヒビ割れにすり込むことが大切です。またノンブリードタイプのシーリングを使用しませんと将来的に可塑剤の移行により外壁のヒビ割れ補修部分の周囲が変色する場合がありますので注意が必要です。
詳細については、外壁のひび割れ補修 をご覧ください。
右の画像は、完成時の壁面の様子です。ひび割れの補修の跡はかなり目立たなくなります。この仕上げは、ウールローラーという、一般的な形のものを使用してフィラーと呼ばれる下塗り・中塗り兼用の微弾性調整材を塗っています。
ひび割れの補修の痕跡を最大限に目立たなくするためには、下のようなマスチックローラーや鎖骨材ローラーというスポンジ質のものを使用します。材料の含みが良く外壁の表面に【さざ波模様】を作ることができます。
さざ波模様とはどうゆうもの?
鎖骨材ローラーを使用した凹凸のある模様です。
さざ波模様は、鎖骨材ローラーの凹み部分の目の大きさにより、小粒や大粒を加減することができます。また、塗装材の濃度によっても、異なる感じの凹凸の模様に調整できます。塗り回数によっても、雰囲気が異なる仕上げ模様となります。吹き付けのように周囲に塗材が多く飛散することが少ない工法です。
↑平滑部分に【小粒のさざ波模様】拡大画像 |
マスチックローラーと鎖骨材ローラーは同じもの?
いいえ、異なるものです。
左の青いローラーが「マスチックローラー」で右の黄色いローラーが「鎖骨材ローラー」です。マスチックローラーは特許マスチック工法用の指定品です。鎖骨材ローラーには細目と呼ばれる小さめのパターン向けのものがあります。この鎖骨材ローラーの画像は細目となります。
また、弾性タイルや骨材入り塗料に使用するパターンローラーと呼ばれものもあります。混同されがちですが、異なる名称です。パターンローラーは内外装の多様なテクスチャーを作るために塗装材や左官材を使用しての施工が行われています。吹き付け工法によるパターン作成と違い飛散が少なく騒音もでません。
外部塗装編 よくある質問
気温が高いと塗料は塗りやすいのですか?
適度の温度が好ましいです
夏場や気温が高い時には、塗料の乾燥も速く適温のときには塗料自体の塗りやすさも体感できます。最初にどの程度の希釈率で塗料を調合するかにより塗りやすさに変化が感じられるようになります。
塗装するときの適温とは?
塗料により微妙に適温範囲に違いが見られます。
一般的には5度以上のカタログ記載が多いです。塗料の種類によっては5度以下では硬化乾燥が遅れるものや、逆に低温時の塗装にも適している種類も見られます。水性塗料は低温下での施工は一般的には向きません。
湿度は高いのと低いのと、どちらが良いのですか?
塗材により湿気との反応の仕方は異なります。
湿度が高いと乾燥時間が余計に掛かったり塗料の機能性が十分に発揮できない場合があります。反対に空気中の湿気と反応して硬化する塗材もみられます。塗料の機能性のなかで「親水性」と呼ばれる性能の良否は、塗料が乾燥するまでの間の湿度の影響を大きく受けます。
雨が降っていなくても湿度が高いと塗装はダメですか?
下地の結露や含水率に注意が必要
湿度の上限値は理想的には80%程度と言われます。鉄部などの塗装では下地結露により塗料の付着性が阻害される場合があります。降雨だけではなく作業中は湿度の推移に留意する事が必要です。
室内塗装であれば湿度が高くても大丈夫ですか?
高温多湿の場合では内部塗装でも湿度の悪影響を受けます
湿度の悪影響は雨のかからない内部作業でも発生します。クリヤーラッカーなどは「ブラッシング」「かぶり」という障害が起こり塗膜が白く濁ったような状態となります。防止策は「リターダ」「ノンブラッシング」などの添加剤を適量、塗料に混入します。
雨が降りそうな場合には、どうしたら良いですか?
塗料は余計に調合せずに、下地処理や養生作業をする
雨模様となり気温が低下してくると塗料を多少とも希釈する必要がでてきます。この際、特に2液型塗料では必要以上の分量を調合しません。1液型とは違い2液型塗料には「可使時間」があり翌日の使用は困難です。水分の影響を受けない作業に移行するのがベストです。尚、金属屋根の錆落としなどは降雨により錆が再発する事が有りますので注意が必要です。
塗装作業中に雨が降ってきました。もうダメですか?
最小限の対処法は「直接、雨が当たらないように」しましょう
屋根塗装の場合では、雨が降り出したら即座に中止するべきです。上塗りの段階では既に塗装後の面に降雨による「斑点」が生じる場合があります。1階屋根の場合などでは斑点(ウォータースポット)が美観を損ねます。雨の強さにより斑点の程度が異なります。強い雨が塗りたて面に当たると斑点の輪郭に凹凸が生じます。これを補正するには影響を受けた面を研磨して平滑にしてから塗り直しが必要です。凸凹が見られない場合であれば単に後日塗り重ねで直ります。
外壁などの塗装中に雨が降ってきた場合には、「雨養生」を行います。軒樋から足場の適当な部分に養生フィルムなどを貼り付けて雨が直接当たらない工夫ができます。本来であれば雨が降りそうになったら雨養生をしておくのがベストです。雨養生が不手際ですと、一度に雨だまりの水が落下して飛散します。雨養生のフィルム(ビニール)とガムテープは、しっかりと貼ってください。
雨だまりの重量で雨養生が壊れる心配がある時には、養生フィルムの適当な場所にあらかじめ穴を空けておいて雨水の溜まりを逃してください。この際、逃げ水が足場の踏み板などに当たり跳ね返って壁に悪影響を及ぼす場合が有りますので要注意。
雨降りなのに、塗装作業を止めません。施主はどうすれば良いですか?
穏やかな口調で中断を求めてください
施工業社により降雨に対する塗装作業の対処の仕方は異なります。雨が降りそうな日には現場へ行かない業社も居ますし、雨のなかで塗り作業を進める業社も在ります。施工期間に制約がなければ、通常は雨天下での塗装作業は推奨できません。業社が下請けや孫請けの場合には直接、元請けの担当者と穏やかにご相談ください。
雨で外壁塗替え中の凸凹模様にムラができました。直りますか?
補正するには、高度の技量が要求されます
凸凹模様とは「ローラーによるマスチック仕様」か「吹付けのパターン出し」の工程だと思います。ローラーでの凸凹模様の雨による型くずれは修正するのが困難な場合が多いです。精度によっては修正後にも判別できる程度にしか直りません。ですから「ローラーによるパターン出し」の工程では降雨に対して最大限の注意が必要です。
仕上がりを重視する業社であれば、この工程は雨天の場合、通常は行いません。吹付けでのパターン出しは雨で流れた場合、やはり難しい作業となります。手慣れた職人であれば、アマチュアの眼で見た場合、分からない程度に補正できるはずです。一方「ローラーによる凸凹模様の補正技術」は至難の技です。
風が強いと言う理由で職人さんが帰りました。普通ですか?
強風ならば作業は中止になっても仕方がありません
弱風ならできる作業も風が継続的に強い場合には、塗装作業の多くは困難となります。強風時に屋根の上での作業や吹付け・ローラー塗りなどの工程を進めると転落や塗料の飛散などが起こり得ます。吹付けはもちろん、ローラー塗りの作業時に足場のメッシュシートの隙間から塗料が飛散する場合があります。近隣に迷惑を掛けないためにも、職人さんの判断に任せるのが無難です。突風などは一時的に作業を中断します。
風の影響でペンキが塗りにくい感じがします。何故ですか?
風の影響で塗料表面の乾燥が速過ぎるからです
塗料の塗り継ぎは、前に塗った部分の塗料に「流動性」が有る時間に行うと綺麗です。強風により乾燥が促進されると、塗り継ぎ部分で塗料が重なり「引っ張られるような感覚」になります。「刷毛目」「ローラーマーク」などを揃えるのも難しくなりがちです。適度の風は塗料の乾燥を促進させますが、強風時の塗装は綺麗な仕上がりを期待することはできません。風によるゴミの付着は一番のデミリットです。
内部塗装編 よくある質問
内部の塗り替えだから臭うのでは?
内部の塗装では、人体や環境にやさしい塗料が開発されています。
ほとんど臭いのない植物性の樹脂を用いた塗料を使用することもできます。環境対応型塗料と呼ばれる低VOCタイプが主流の現在は室内塗装でのアレルギー問題も軽減されるようになってきました。 塗料の臭いをわからなくする専用の香水もあります。(国外製:少量を塗料に添加します)
どのような部分が傷むのでしょうか?
日当たりの良い部分や、水分・水蒸気などの影響を受けやすい部分です。
衝撃や磨耗の激しい箇所も傷みやすい部分です。ドアノブの周辺などの人体の油脂が付着し易い場所も色の変化が目立ちます。室内空気を排出する換気口周辺や天井も汚れ付着による変色がみられます。またタバコのヤニによる影響は室内空気だけではなくクロスや家具類などにも美観上で大きな変化をもたらします。空気清浄機や室外での喫煙によりヤニの影響を抑制できるかと思います。
具体的には、どこが傷むのでしょうか?
日の当たりやすい窓枠の内側の部分や、浴室入り口の枠などが傷みます。
出窓や台所のカウンターなどに物を置いた輪郭や、水分による色の変化が見られます。 床や階段・手すりや敷居部分のキズが目立ちます。塗料による膜は水分を完全に遮断するわけではなくいくぶんかの水蒸気や水分を透過します。塗膜が薄くなると素地との密着性も低下しますので、ますますハガレ易い傾向となります。特に浴室部分周辺は白アリの影響で塗膜のハガレと見間違う例もありますので精査してみると良いでしょう。
劣化の具体的なサイン(症状)は?
色の変化や形が以前と異なってきます。
- 塗膜がはがれている。
- 塗膜が白く変色している。
- 塗膜にキズがついている。
- ツヤに斑(むら)が生じている。
- 隙間が目立つ。釘が錆びている。
- カウンターなどに亀裂が生じている。
- 反ってきている。
- 掃除をしても汚れが落ちにくくなった。
- そのほかに、煙草のヤニや自然な風化による色の変化がめだってきます。
古くなりすぎてメンテナンスがきかないのでは?
部材が腐食や破損していない限り、再塗装により復元できます。
小さな破損箇所はパテ処理で、表面のキズは研磨処理などで回復できます。 良質の塗料を選択しますと新築時以上の強度と美しさを保てます。大工工事が必要な場合は手配いたします。全般のリフォーム対応もご相談ください。
家具などの移動が大変なのですが・・・
作業前後には、家具の移動もいたします。
ほとんどが一時的な移動ですので、終了後はすみやかに元の場所に配置することができます。クロスの塗替えなどの場合でも、家具類はお部屋の中央に寄せるだけで、施工可能です。 また、床ワックスの塗装などでも、部分的に塗り進み、乾燥状態を確認しながら施工しますので家具類の移動を最小限にする方法もございます。
塗り替えで家具が汚れたり傷がついたりしませんか?
専用のビニールや布でカバーして作業いたします。
移動できないものでキズが付き易いものは、あらかじめクッションで保護するなどの細心の注意を払って作業いたしますのでご安心ください。高級絵画やビアノなどが置いてある室内塗装の場合には施主様と養生方法についてご相談申しあげます。
作業中に騒音は出ませんか?
塗装作業からは大きな音は発生しません。
下地処理の際にサンダー処理などをする場合は音が生じますが、一般的な箇所の下地処理では短時間です。床面の下地処理などのように全面に研磨処理を施す場合に器械を用いる場合には騒音発生の時間が長くなる可能性もあります。そのような場合には近隣の皆様に事前に施工時間帯のご連絡をいたします。
室内の塗替えの時には、時間を指定できますか?
できるだけ、施主様の指定の時間帯での作業を考慮させていただきます。
室内ですので、朝の始業時間をご指定ください。作業の進み具合により、指定時間帯を数分オーバーする場合もあります。作業前にはその日の予定時間帯を施主様と打ち合わせいたします。日曜日の作業もご相談ください。連休の場合には、指定日時の1週間ほど前にご相談くださるようにお願いいたします。
店舗の内部なのですが、夜の作業はできますか?
短時間の作業の場合にはにおいも気にならないで施工可能です。
店舗の場合には、無臭性の塗料を使用しますので、においはさほど心配ありませんが、場合により塗料の乾燥が心配です。できるだけ、速乾性の塗料で対応いたします。ジェットヒーターや暖房器具を利用して、強制乾燥することもできます。塗装箇所の詳細についての事前打ち合わせが必要となります。
床の汚れのクリーニングをしていただけますか?
戸建て住宅やアパートの床の場合には承ります。
床の汚れについては、一般的に床ワックスの間に汚れが挟まっている場合が多く見られます。 古いワックスを剥離しただけで、きれいな色合いのフローリングが現れる場合がほとんどです。クリーニングした後に、強力な樹脂ワックス塗装も承っております。プロ用の高光沢・磨耗に対して強いワックスですのでメンテナンスが楽になります。
階段にワックスを塗ってみましたが、ムラになってしまいます。
モップや布では階段は難しいかもしれません。
工場塗装の階段の場合ならばワックスも良いかもしれませんが、モップや布では隅々まで塗布することは難しいと思います。 現場塗装の階段には、通常は白木にオイルステイン着色をしてから透明の塗料を塗り重ねてあります。 そのため、本来なら磨耗したりキズが目立つようになった場合には、同じ上塗り塗料による再塗装が理想です。色が薄くなったり、キズの部分は補修が利きます。 そのうえで、上塗りにクリヤーラッカーやウレタンクリヤーで保護膜を再形成します。 階段の段板の強度や全体的な美観も復元できますので、汚れ具合やキズの様子を画像ファイルでお送りください。復元可能かどうかや、おおよそのお見積もりをご提案させていただきます。
ドアや窓枠なども塗れますか?クロスにペンキが付くのでは?
木製のドアや窓枠の場合には可能です。
木部の色を変える塗装法は容易にできます。 近年では、乾燥時間も臭気も改良された塗料が多く発売されています。濃い色(たとえばブラウンやダークグレー)から淡彩色やオフホワイトなどに色を替える場合には2回塗る必要がありますが、既存の色と同系の場合には1回塗りで収まる場合がほとんどです。
木目を生かした木部は、透明塗料を上塗りするだけで、色合いの深みが復元されます。 変色している部分には、再着色を施します。ツヤ加減は調整できます。 エナメル仕上げ(木目をつぶして一色に塗った仕様)の場合には、木部のジョイント部分に生じたすき間なども補修して再塗装しますので、美観はかなり向上します。 窓枠などは、紫外線や結露の影響を受けますので、早めに再塗装することが大切です。
当店では、室内にも2液型のウレタン塗料を使用いたしますので、塗膜の強度についてはご安心いただけます。 クロスにペンキを付着させることは、ありませんのでご安心ください。数多くの新築内部塗装をしてまいりましたので、アクシデントが起こらない限り、クロスを汚すことはございません。 当店では、クロスを塗装して、同時に木部も塗装するお客様も多くいらっしゃいます。
猫が居ます。室内塗装中には、どうしたらいいでしょうか?
作業日にはご配慮をお願いいたします。
塗りたてのペンキが付着しますと、ペットの色柄まで替わってしまいます。 できることならば、作業日にはペットの居室をご指定ください。 または、ドアの開閉にご配慮くだされば大丈夫かと思います。 特に床の塗装の場合には、ペットの作業場所への突然のご来場はご遠慮願います。 ワックスや塗料は塗りたての場合すべりますので、ペットが転倒してかわいそうなことになります。 また、ペットの毛が塗膜へ付着しますと、仕上がりに影響いたしますので。 よろしくご配慮お願いいたします。
クロスに塗装すると「べたぁ~」という感じにならないですか?
なりません。表面の形状は変りません。
大丈夫です。クロスの表面の凹凸(おうとつ)はそのままの風合いで残ります。和室などの細かな模様のクロスも風合いを損ねません。なお、布クロスと呼ばれる種類の壁紙には一般的に塗装でのメンテナンスは不向きです。
クロス塗装の色はどんな色でも選べるのですか?
一般的には淡彩色が中心の塗替えとなります。
お好みの色に塗り替えることができます。天井と壁の色を替える事もできます。 壁面の一部分だけに色の変化をつけて配色することもできます。家具やカーテンなどとのコーディネイトを考えてみるのも楽しい室内塗装となります。室内部分についてのカラーシミュレーションも行っております。
タバコのヤニで汚れたクロスも塗れますか?
タバコのヤニは、完全に見えなくなります。
専用のヤニ止めシーラーを下塗りしたり、ヤニ止め効果の良い上塗り用塗料を選択しますとぴたりとヤニが見えなくなります。タバコのヤニは一般的な室内塗料ではなかなか止まりません。またクロスの中に含まれる可塑剤の影響により乾燥しにくいなどの点に注意が必要です。専用塗料でのクロス塗替えが安心です。各メーカーから発売されています。余談ですがクロス塗替え後に室内禁煙された施主様が複数名いらっしゃいました。
クロスのすき間が目立つのですが・・・直りますか?
小さい幅のすき間は補修できます。
クロス同士のすき間で幅の小さいものは、塗料によって見えなくなります。クロスとドア枠などのすき間もコークボンドという接着剤で処理しますので目立ちません。クロスの下地ボードの段差(目違い)や地震による段差やクロス表面のひび割れなどは、一度クロスをはがしてから段差部分へのパテ処理が必要となります。クロス塗装の際に表面からの大きな段差の修正は困難です。その部分のテクスチャー(模様)が周囲と異なってしまいます。そのような場合には張替えがベストです。
クロスのハガレはどのように処理するのですか?
においのない水性のボンドで補修します。
目立たないハガレ部分はボンドで補修します。めくれているクロスならばほとんどの場合は接着補修した後で塗装しますと直ります。クロスの欠損部が大きめの場合には「切り貼り」という方法で同一もしくは類似したパターンの壁紙を部分的に張り替える方法もあります。切り張り法のカット部分の切れ目は塗装後には目立たなくなります。クロスの種類によってはメーカー製造が終了している場合もございますので類似パターンの壁紙を用います。
クロスのハガレだけを、処理してもらえますか?
承ります。
クロスが汚れていない状態であまり大きくないハガレならば補修だけでも良いと思います。 クロスが欠損している場合には、貼り替えがベストです。簡易補修ならば施主様でも可能かと思いますのでDIYショップなどで必要な用具などをご覧になられてください。具体的な補修方法をお伝え致します。
和室の天井のシミのようなものは直せますか?
シミの原因を究明することが大切です。
シミの原因が雨もりの場合には屋根裏の点検が必要です。外壁の亀裂やスレート屋根の塗料による目詰まりが原因である可能性があります。処置後に、シミの部分に漂白や研磨などの処置をほどこしますが、部分的なシミを完全に周囲と同じに復元することは難しいです。目立たないようにするためには、全体的に漂白剤を塗布する必要があります。数回に分けて塗布しますので時間がかかります。その後に着色(色合わせ)工程が必要です。場合により木工事による張替えがベストとなります。シミの原因を究明することが大切です。※当店では和室の天井貼り替えにも対応が可能です。お問い合わせください。
床の間のキズは直せますか?
かなり良い状態に復元可能です。
表面から浅い傷は研磨してから着色を施し、その上からウレタンクリヤーなどを塗装することで修復できる可能性が大きいです。 キズが深い場合には、パテ処理の必要があります。また場合によっては床の間の上面を全面にわたり剥離剤をかけて塗膜をはがす必要があります。 この場合には、工程数が増し短時間では終わりません。細かな表面だけのキズの場合には、単に研磨したあとからクリヤーを再塗装しただけでも復元できます。 なお、上塗りのクリヤーの種類には1液型と2液型があり、強度が求められる場合には2液型のウレタンクリヤーを塗ります。仕上がりのツヤ加減はつや消し・3部・5部・7部・大つやなど自在に調整できます。水性のクリヤーの場合は、においも気になりません。
新築塗装編 よくある質問
新築の外壁にひび割れがすぐに発生しています
モルタル外壁では時折見かけられる現象です
モルタル外壁の場合にはクラック発生の原因はさまざまです。新築後に早期にひび割れが発生する場合には左官工事の工程の乾燥時間や下地の作り方を確認してみるのも方法です。クラックの発生部分によって原因をある程度は推測できる場合もあります。
白木に透明のペンキで塗った部分がガサガサします。
塗料は乾燥後に研磨処理をしてから塗り重ねます。
透明塗料の種類によっては、ただ塗り重ねても塗料の表面がなだらかにならずに触るとトゲトゲの感じがします。特に木部塗装で生じます。正規の工程では塗る前の素地にも研磨したり、下塗りや中塗りの乾燥後にも研磨処理を行います。今の状態にペーパー(研磨紙)をかけて再塗装を施せば肌触りが良くなる可能性は高いです。
新築時に、階段の手すりに色のついていない部分が大変気になります
ボンドの付着かもしれません
新築時に大工さんが造作した手すりだとすると、作業時に使用した木工用ボンドの付着が考えられます。木工用ボンドは乾燥すると透明になるため塗装段階で付着に初めて気がつく場合があります。着色が1回だけの場合ですとそのまま透明塗料を塗り重ねた場合、後から筆などで着色の不足している部分を補正することもあります。
理想的には1回目の着色段階で色付き具合を検討してその段階での着色補修が望ましいです。熟練した大工さんですと余計なボンドのはみ出しは見られませんし、塗装職人の場合もボンドの付着箇所は着色工程に於いて研磨処理や切削処理を行います。
リフォーム編 よくある質問
屋根を交換して瓦にするか悩んでいます
屋根の勾配や構造材の強度も考えてください
屋根材を交換したり、カバー工法により上から劣化した旧来の屋根をふさぐ場合には、屋根勾配や家屋の構造材の強度により実施に向かない例があります。瓦自体の重さにも種類によりかなりの差がありますので、それを支える強度が不足する場合には思わぬ支障が発生します。設計に詳しい施工店であれば十分にわきまえている点ですので双方で検討してください。
増築を予定しています。古いモルタル外壁と同じになりますか?
同じ品番の色でも劣化している部分とは色が異なって見えてしまいます。
塗料は年月が経過すると変色します。一般的には薄い色に変わります。新築時の外壁塗料と同一のメーカー、同じ色番号の塗料で塗ったとしても、経過年数によって同じには見えない可能性が高くなります。
外壁のコーキングは何年くらいで傷むのですか?
方位により異なります。
コーキングは種類により耐候性が異なります。また用いられている部分や方位によっても劣化の程度に差が生じます。西面・南面が最初に劣化症状の見られる方位です。一般的に7年前後からコーキングの点検が必要です。
外壁を塗り替えないでコーキングだけを施工できますか?
コーキングだけの打ち替えも可能です
外壁のコーキングは部分的な補修ができます。理想的には塗り替え工事と同時にコーキングの劣化部分を補修すると良いです。一時的なコーキングの補修であれば容易です。
外壁のコーキングに使用してはいけない種類はありますか?
シリコンコーキングの使用は避けてください。
シリコンコーキングは塗料が密着しません。一時的に塗料で着色できたとしても、短期間で塗料が剥がれます。変成シリコンシーリングの使用をお勧めします。シリコンシーリングは透明のものでも塗料の密着性が良くないのでできるだけ使用を避けましょう。